積立nisaは海外株がおすすめ!!国内株は老後のリターンが見込めない⁈
積立nisa(つみたてNISA)を始めるにあたり、どの商品を買うべきか分からずに迷ってしまう方が多いのではないでしょうか?
結論を先にいってしまうと、これから積立nisaを始めるなら海外株を選ぶことをおすすめします!
金融庁が2018年10月31日に発行した積立nisa対象商品数は全部で159本。この中から自分の希望に合った商品を探すのはなかなか難しいですよね。
ここでまず知っておきたいのが、「ホームカントリー・バイアス」という概念です。
投資家の間でよく使われる言葉であり、自国市場(国内資産)への投資が厚くなりやすい傾向のことを指します。日本人がまず日本株へ投資しようとするのは、ごくごく自然なことだといえますね。
ただし、安易に日本株を選択することが必ずしも正しいとはいえません。
- なんとなく難しそう
- よくわからないからとりあえず日本の商品で
- 日本が安心に決まってる!
このような選び方では、せっかくの資産運用で損をしてしまう可能性も。
積立nisaの商品選びで迷ったら、ぜひ海外株に目を向けてみましょう。
海外株をおすすめする理由を
- 高い成長率が期待される
- 大きなリターンを得られることも
- 分散投資でリスクを最小限にできる
以上、3つのポイントに沿ってくわしく解説していきます。
積立nisaで海外株をおすすめする理由①:高い成長率が期待される
すべて日本株の投資信託を選んだ場合、日本の経済成長率に準じるリターンを手にすることができます。
しかし、諸外国の経済成長率と比較した場合、残念ながら日本の成長率はそこまで高いとはいえません。
一方で先進国と新興国をあわせた海外に目を向けると、日本よりもはるかに高い成長率を誇っています。
積立nisaはあくまで長期的に資産運用をするもの。
長く運用すればするほど、成長率の差は運用後のリターンに直結することになります。
積立nisaで海外株をおすすめする理由②:大きなリターンを得られることも
日本の経済成長率が約1%に対し、先進国と新興国を合わせた海外の成長率は約3%!
わずか1~2%の差であり、短期的な資産運用ではそこまで大きな差はありません。
しかし、運用期間が長くなればなるほど、最終的に得られるリターンの差はどんどん広がっていきます。
せっかく始める積立nisa、「少しでも大きなリターンがほしい」という思いは誰にでもありますよね。
成長率・大きなリターンの両面で、海外株には大きなメリットがあるといえます。
積立nisaで海外株をおすすめする理由③:分散投資でリスクを最小限にできる
海外株は大きなリターンが期待できる!といっても、安全に資産運用できなければ意味がありませんよね。
海外に投資する場合、株価変動にくわえて為替変動の影響を受けることになります。
株価も為替もプラスに変動すれば、それだけ大きなリターンが期待できるという可能性もありますが…。
反対に、どちらもマイナスへ変動してしまった場合は、それだけ大きな損失を被ってしまうリスクが存在します(典型例:リーマンショック)。
では、なぜ海外株をおすすめするのか?
その理由は「積立nisaは分散投資ができ、リスクを最小限にできるから」です。
- 積立nisaなら複数回に分けて少しずつ運用できるため「時間分散」が可能
- リスクを抑えながら複数の国に同時に投資できる「分散投資」が可能
長期的に、かつ安全に資産運用ができるのが積立nisaの魅力。
つまり、積立nisaの仕組みそのものが、海外株に投資するデメリットを大きく緩和していることになります。
リスクが最小限に抑えられるのであれば、成長の著しい海外株を“選ばない理由”が見当たらないですよね?
積立nisa初心者におすすめ!世界株の選び方
積立nisa初心者に海外株をおすすめする理由を解説してきましたが、海外株ならどんな商品でもいいというわけではありません。
世界株を含む商品は大きく3種類に分けることができます。
- 先進国株式
- 新興国株式
- 全世界株式
上記の商品はさらに、日本株を「含む」ものと「除く」ものに分けられます。
先進国株式には日本やヨーロッパといった国々が含まれ、新興国は今後の経済成長が期待される国々(中国、台湾、インドなど)の株式が含まれます。
先進国、新興国のすべてを複合した商品が、全世界株式にあたります。
先進国株にも新興国株にもそれぞれの強みはありますが、リスクを分散させることができるという観点から、初心者は「全世界株式」を選ぶといいでしょう。
積立nisa初心者に特におすすめしたい「全世界株式インデックスファンド」とは?
積立nisaは運用の手法により、
- インデックス型投信
- アクティブ型投信
に分類されます。
積立nisaのメインはインデックス型投信(日経平均株価などの指数に連動する投資信託)であり、初心者が取り組みやすい運用手法だといえます。
ちなみにアクティブ型投信とは、基準となる指数に連動しない独自の投資方針で運用されるものを指します。商品によって実績に差が出やすく、初心者にはややハードルが高い手法ともいえるでしょう。
積立nisa初心者は、成長率が期待できる全世界株式のインデックス型投信(インデックスファンド)からスタートことをおすすめします。
全世界株式インデックスファンドの具体的な商品をいくつかみていきましょう。
全世界の株式を対象としたインデックス指数(運用するうえで基準となる指数)は大きく2つ
- MSCI All Country World Index(MSCI ACWI)
- FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
どちらも47か国から構成されています。
比率は
- 日本を含む:日本8%、先進国81%、新興国11%
- 日本を除く:先進国88%、新興国12%
となっており、50%以上を米国株が占めています。
このインデックス指数に基づき、長期的に運用していく商品が「全世界株式インデックスファンド」であり、
- eMAXIS Slim 全世界株式
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
- SBI・全世界株式インデックス・ファンド
- 野村つみたて外国株投信
などの商品がこれに該当します。
運用コスト面でみると、先進国株、新興国株、国内株のそれぞれを個々に運用しながら組み合わせたほうが安くなります。
が、運用上の利便性が圧倒的に高い点が大きな魅力。
長期的に運用していくものになるため、初心者にとってはメリットが大きい商品だといえるでしょう。
積立nisa初心者に新興国株をおすすめしない理由
せっかく運用するなら大きなリターンがほしい!という思いから、成長率の高い新興国株式にチャレンジしたい方もいるでしょう。
確かに、うまく運用すれば高いリターンを狙える新興国株。ですが、はっきりいって初心者にはおすすめできません。
理由は2つ。
- 株式変動+為替変動に注意する必要がある
- 国の基盤そのものが脆弱
1つ目の理由については先ほど解説した通り、積立nisaの特徴を生かすことで、リスクを最小限に抑えることが可能です。
しかし2つ目の理由、『国の仕組み自体の脆弱性』という点には特に注意が必要。
新興国は経済基盤が十分に整っていない分、株式変動や為替変動のリスクがより一層大きくなる可能性があります。
新興国株に挑戦したい方は、あくまで2本目、3本目としてサブ的に運用するようにしましょう。